5Gの「ミリ波」「Sub6」とは?電波の違いと使われ方

IT初心者
5Gの「ミリ波」と「Sub6」って具体的に何が違うんですか?どんな場面で使われるんですか?

IT専門家
「ミリ波」は、非常に高い周波数帯域で、データ通信速度が速いのが特徴です。一方、「Sub6」は、ミリ波よりも低い周波数で、通信距離が長く、障害物に強いです。それぞれの特性に応じて、様々な場面で使われています。

IT初心者
具体的な使い方の例があれば教えてください。

IT専門家
例えば、ミリ波は都市部での高速データ通信に適していますが、Sub6は広いエリアをカバーするため、郊外や地下などの環境でも安定した通信が可能です。
5G通信の基本
5G(第5世代移動通信システム)は、これまでの通信技術に比べて大幅に進化した通信規格です。5Gは、超高速通信、大容量通信、低遅延通信を実現することを目的としています。その中でも、特に「ミリ波」と「Sub6」という2つの周波数帯域が重要な役割を果たしています。これから、この2つの特徴と使われ方について詳しく説明します。
ミリ波とは?
「ミリ波」とは、周波数が30GHzから300GHzの範囲にある電波を指します。この高い周波数帯域は、非常に短い波長を持ち、データ通信速度が非常に速いのが特徴です。ミリ波は、例えば、数Gbps(ギガビット毎秒)という超高速通信が可能です。しかし、高周波数であるため、建物や樹木などの障害物に弱く、通信距離が短いという欠点もあります。
ミリ波の使われ方
ミリ波は主に都市部での使用を想定されています。高いデータ通信速度を必要とする用途、例えば、高解像度の動画ストリーミングや、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)のようなリアルタイム性が求められるアプリケーションに適しています。また、ミリ波はスポット的に設置された基地局からの高速通信を提供するため、屋内での利用が特に効果的です。
Sub6とは?
「Sub6」は、周波数が6GHz未満の帯域を指します。Sub6は、ミリ波に比べて低い周波数を持ち、通信距離が長く、障害物に対する耐性が高いのが特徴です。このため、Sub6は広範囲にわたる通信が可能で、都市部だけでなく郊外や田舎でも利用しやすいです。
Sub6の使われ方
Sub6は、広域カバレッジが求められる通信に適しています。例えば、スマートフォンでの一般的なインターネット接続や、IoT(モノのインターネット)デバイスの通信に利用されます。また、建物内や地下など、障害物が多い環境でも安定した通信を提供できるため、幅広い用途で使われています。
ミリ波とSub6の比較
ミリ波とSub6の違いは、主に通信速度、通信距離、障害物への耐性にあります。以下の表を参考にしてください。
| 特徴 | ミリ波 | Sub6 |
|---|---|---|
| 通信速度 | 非常に高速(数Gbps) | 中程度(数百Mbpsから1Gbps程度) |
| 通信距離 | 短い(数百メートル) | 長い(数キロメートル) |
| 障害物への耐性 | 弱い | 強い |
このように、それぞれの周波数帯域には特性があります。特に、ミリ波は高速通信が必要な場面、Sub6は広範囲にわたる通信が必要な場面で使われることが多いです。使用する環境や目的に応じて、どちらの技術が適しているかを選ぶことが重要です。
まとめ
5Gの「ミリ波」と「Sub6」は、それぞれ異なる特性を持ち、用途に応じて使い分けが求められます。ミリ波は高速通信が求められる都市部での利用に最適ですが、Sub6は広範囲にわたる通信が必要な場合に適しています。今後、これらの技術が進化することで、私たちの通信環境がさらに便利になっていくことが期待されます。

