MACアドレスとは?ネットワーク機器固有の識別番号

IT初心者
MACアドレスって何ですか?どうして必要なのですか?

IT専門家
MACアドレスは、ネットワーク機器に固有の識別番号です。これにより、同じネットワーク内の機器同士が正しく通信できるようになります。

IT初心者
具体的にどうやって使われるのですか?

IT専門家
例えば、家庭内のルーターが各デバイスを識別するためにMACアドレスを使います。これにより、データの送受信が正しく行われるのです。
MACアドレスの基本理解
MACアドレス(Media Access Control Address)は、ネットワーク機器に割り当てられる一意の識別子です。これは、各機器がネットワーク内で他の機器と区別されるために必要です。一般的に、MACアドレスは48ビット(6バイト)で構成され、16進数で表現されます。例えば、`00:1A:2B:3C:4D:5E`のような形式です。
MACアドレスの役割
MACアドレスは、主に以下の2つの役割を果たします。
1. 機器の識別
MACアドレスは、ネットワーク上でデバイスを一意に識別するために使用されます。これにより、データが正しい宛先に送信されることが保証されます。たとえば、家庭内のWi-Fiルーターは、接続されている各デバイスのMACアドレスを記録し、データの送受信を管理します。
2. データ転送の制御
データパケットは、MACアドレスを使用して送信先を指定します。ネットワークスイッチやルーターは、受信したデータパケットのMACアドレスを読み取り、適切な出力ポートに転送します。これにより、ネットワーク内のデータ転送が効率的に行われます。
MACアドレスの構造
MACアドレスは、通常、次のように構成されています。
- 最初の3バイト(24ビット):これをOUI(Organizationally Unique Identifier)と呼び、特定のメーカーに割り当てられています。たとえば、Apple、Cisco、Dellなどの会社ごとに異なるOUIが存在します。
- 最後の3バイト(24ビット):この部分は、各メーカーが自社のデバイスに対してユニークに割り当てることができる数字です。
この構造により、全世界でユニークなMACアドレスが生成されることが保証されています。
MACアドレスとIPアドレスの違い
MACアドレスとIPアドレスは、ネットワーク通信において異なる役割を持っています。
- MACアドレス:データリンク層で機器を識別し、同一ネットワーク内での通信に使用されます。
- IPアドレス:ネットワーク層で機器を識別し、異なるネットワーク間でデータをルーティングするために使用されます。
このように、MACアドレスとIPアドレスは互いに補完し合い、ネットワーク通信を円滑に行うために必要不可欠な要素です。
MACアドレスの変更とセキュリティ
通常、MACアドレスはハードウェアに埋め込まれているため、変更は難しいですが、ソフトウェアを使用して一時的に変更することも可能です。これを「MACアドレスのスプーフィング」と呼びます。この技術は、セキュリティの観点から問題視されることがあります。悪意のある攻撃者が他のデバイスになりすましたり、ネットワークへのアクセスを不正に行ったりする可能性があるからです。
まとめ
MACアドレスは、ネットワーク機器が他の機器と通信するために必要な一意の識別番号です。ネットワーク内での機器の識別やデータ転送の制御に使われ、IPアドレスとともに機器の通信を支えています。これにより、私たちが日常的に利用するインターネットやネットワークサービスが円滑に行われています。MACアドレスの理解は、ネットワーク技術を深く学ぶ上での重要な第一歩です。

