「DDoS攻撃とは?仕組みと実例で学ぶ対策法」

DDoS攻撃とは?仕組みと被害の実例

IT初心者

DDoS攻撃って何ですか?どんな仕組みで、どれくらいの被害が出ることがあるんですか?

IT専門家

DDoS攻撃は、分散型サービス拒否攻撃のことで、複数のコンピューターを使って特定のサーバーやネットワークに大量のトラフィックを送り、サービスを停止させるものです。被害は大規模なサイトやサービスがダウンしてしまうことがあり、商業的損失や信頼性の低下を引き起こすことがあります。

IT初心者

IT専門家

2016年には、DNSプロバイダーのDynがDDoS攻撃を受け、アメリカの多くのウェブサイトが一時的にアクセスできなくなりました。これは、特に影響が大きかった事例の一つです。

DDoS攻撃の基本的な仕組み

DDoS攻撃(Distributed Denial of Service Attack)は、攻撃者が複数のコンピューター(ボットネット)を使って、特定のサーバーやネットワークに対して大量のデータを送信することで、サービスを正常に利用できなくする攻撃です。これにより、訪問者がウェブサイトにアクセスできなくなったり、オンラインサービスが利用できなくなったりします。

DDoS攻撃は主に以下のような種類に分けられます。

1. ボリュームベース攻撃

これは、帯域幅を圧迫することを目的とした攻撃です。大量のデータをターゲットに送り、サーバーの処理能力を超えることでサービスを停止させます。例えば、UDPフラッド攻撃やICMPフラッド攻撃がこれにあたります。

2. プロトコル攻撃

このタイプの攻撃は、特定のプロトコル(通信規約)の弱点を利用します。例えば、SYNフラッド攻撃では、TCP接続の初期段階を悪用し、サーバーのリソースを消費させてしまいます。

3. アプリケーション層攻撃

アプリケーション層を狙った攻撃は、特にターゲットのウェブアプリケーションに対して行われます。これは、通常のトラフィックの中に偽のリクエストを混ぜ込み、サーバーの処理能力を圧迫します。例えば、HTTPフラッド攻撃が該当します。

DDoS攻撃の被害の実例

DDoS攻撃は、多くの企業や組織に深刻な影響を及ぼしています。以下は、過去の実際の事例です。

1. Dynへの攻撃(2016年)

2016年10月、DNSプロバイダーのDynがDDoS攻撃を受けました。この攻撃により、Twitter、Netflix、Spotifyなど、多くの人気サービスが一時的に利用できなくなりました。この攻撃は、IoT(Internet of Things)機器を悪用したボットネットによって実行されました。

2. GitHubへの攻撃(2018年)

プログラミングコミュニティのGitHubも、2018年にDDoS攻撃を受けました。この攻撃は、1秒間に1.3Tbps(テラビット毎秒)という非常に高いトラフィックを記録しました。GitHubは、攻撃に対して迅速に防御策を講じ、サービスを維持しました。

3. Amazon Web Services(AWS)への攻撃(2020年)

2020年、AWSはDDoS攻撃のターゲットとなりました。攻撃の規模は、1秒間に2.3Tbpsに達し、過去最大級のものでした。この攻撃は、AWSの顧客に対しても影響を与えました。

DDoS攻撃の対策

DDoS攻撃に対抗するためには、いくつかの対策が考えられます。

1. トラフィック監視: 通常のトラフィックを把握し、異常なトラフィックを早期に発見することが重要です。

2. 負荷分散: トラフィックを複数のサーバーに分散させることで、特定のサーバーにかかる負荷を軽減します。

3. DDoS防御サービスの利用: 専門のサービスを利用して、DDoS攻撃からの防御を強化することができます。これにより、攻撃を検出し、自動的に対処することが可能です。

4. ファイアウォールの設定: 不審なトラフィックをブロックするために、ファイアウォールの設定を強化します。

まとめ

DDoS攻撃は、インターネット上で非常に一般的な脅威となっています。特に大規模な企業やサービスにとって、攻撃による影響は計り知れません。被害を最小限に抑えるためには、適切な対策を講じることが必要です。 セキュリティ対策を強化し、常に最新の情報を把握することが重要です。

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